朝の野菜スープ暮らし

68歳ひとり暮らしです。17歳の老猫が甲状腺機能亢進症と分かり治療中です。昨年7年一緒に暮らした猫が行方不明になりブログを始めるきっかけになりました。健康の事や老猫との暮らし、野菜作りの事など日々を綴りたいと思います。

私の大切な家族だったのに行方不明になった不思議で愛おしい猫

 7歳のオス猫の美遊が昨年の夏の終わりに行方不明になりました。

7年前、美遊と出会った頃の私はいくつか問題を抱えていました。

(今も変わらず悩みはたくさんありますが、、、)

当時、住んでいたのは小さな古い家でした。(今も同じような小さい古い家ですが)

 

 

 

美遊がいつも寝ていたテーブルが寂しくて淋しくて大好きな水仙を置きました。

 

 

 

 

 

その前は1人で賃貸しマンションに住んでいましたが仕事の悩みや色々なストレスがあり、とても体調が悪くメニエール病でめまいと吐き気を繰り返していました。ホントに天井が回るんだ〜と変な納得してました。点滴を受けながら仕事に行っていて家賃が負担でしたし出費を減らしたかったです。

そこで少ない貯金で買える小さな家を探したら1軒だけありました。それでもまだ少し高いので悩んでいたら、不動産屋さんが大幅値下げしますと言われて。

私の資金で買えるのはその家しか無く買う決心しました。

 

 

家賃の心配からは解放されましたが、値段のみで購入したその家は好きに慣れませんでした。

地域的はに人気のある場所でしたが、家の前の交通量が多くて車の音と、人通りも多いので落ち着きません。両隣と近くて生活音がする。もともと人付き合いが苦手なので近所とも馴染めず、風が強いと驚くほど古い家が揺れる。家が強風で揺れる経験は初めてでした。

 

もらった椿。虫に食べれていても綺麗でしたが中から虫が出てきました。



 

 

 

そこに5年住んで、静かな山の中で暮らしたいと思い無謀にも家を売りに出す事にしました汗

その地域は今は人気が上がり地価が高くなっているのでもう少し長く住んでいたら、かなり高く売れたかも〜と考える事はありますがその時に売った後悔はありません。

 

 

その頃は今より若かったので家を自分でリフォームしたり難しい所は業者に頼んで少しづつ綺麗にしていたので、買った時より少し高値に設定しました。

2か月位経過しても買いたい人が現れず、不動産屋さんから値引きしましょうと言われましたがもう少し待つ事にしました。

 

私は1人が好きで、自然の中にいると落ち着きますし1人行動が平気です。安い中古の軽自動車を持ってましたので自然の中に気分転換に行ったりしてました。

そんな時に山の中の駐車場で美遊に出会いました。そこは山の自然を楽しむ場所で民家は無く夜は人がいません。

駐車場に車を停めた時、子猫の鳴き声が遠くの草むらから聞こえたので驚き探しに行くと、小さな沢の側の草の中に2〜3か月の子猫がいました。

周りに親猫はいなくて、山の中なのでカラスがたくさんいるので保護する事にしました。

すぐに動物病院に行ったら、捨てられて直ぐみたいで元気いっぱいでした。

そして唾をぺっぺっと吐いて威嚇して警戒心が凄かったです。

 

ゲージを借りて帰りましたが数日しても全く慣れず小さな体で唾をぺっぺっと吐いて威嚇して怒ります。

獣医さんに相談したら、朝と夜ご飯をあげて15分(20分かも?時間は忘れましたがこれ位だと)したら食べて無くても下げるように言われました。

言われたとうりにすると4〜5日くらいですっかり慣れてくれました。

 

ゲージから出たら即、先住猫の果林にしつこく飛びかかり気の強さを見せていました。

穏やかでおとなしい果林が初めて怒ってました。果林と美遊とは正反対の性格でした。

その夜に私が寝てたら、美遊がベッドに上がり私の頬に小さなふわふわの体をピッタリくっつけて寝始めたので落差に感動して私を信頼してくれた嬉しさに胸がいっぱいになりました。それから少し大きくなるまで私の顔にピッタリくっついて寝てました。

小さな美遊が先住猫の大きな果林に攻撃的でしたが、もう美遊を飼うしかありませんでした。

 

そう決めた頃、不動産屋さんから家を購入したい人がいると連絡がありました。値引き交渉無しで買うとの事でした。不動産屋さんは値引き無しで売れると思って無かったみたいで全員が大興奮してました。買い主は場所が気に入り投資目的で買うとの事でした。買い主さんはとても良い人でスムーズに進みました。

 

 

美遊はラッキーキャットなの?美遊が私を助けてくれたとしか思えないくらい不思議でした。

 

安く買ったクリスマスローズを庭に植えたら根付いてくれました。もう花も終わりです。

 

 

 

 

でも家は売れたけど、もともと少ない資金では気にいる家が購入出来ず今度は慎重になり体調が回復していたのでひとまずは借りる事にしました。猫okの借家が少なくて、やっとの事で山の中の家賃が安い家を借りれました。大家さんは審査会社に任せていたので審査が厳しくて涙。もう少し歳取っていたら借りれなかったと思います。

 

築30年で1階がリビング+ダイニング、2階に2部屋あり私と猫2匹には充分な広さで階段は猫達の運動が出来ます。水回りは30年前の古さですが、部屋は綺麗で大きな窓から庭が見えて隣の家が離れているのが気に入りました。

 

 

そして2匹と一緒に今の家に引っ越しました。

果林は慎重でひとりが好きな猫なので慣れるのに時間がかかりましたが、美遊はカゴから出すと直ぐに私にくっいて私が行く所について来ました。

それから居なくなるまで美遊は私の側を離れませんでした。

 

 

畑の小松菜に花が咲きました。菜の花とそっくりですが小松菜は苦味が無く食べやすいです。

 

 

 

 

抱っこが大好きで、私が美遊に話しかけると私の話をずっと聞いていて「僕がついているからね。大丈夫だよ!」と言ってくれているようでした。テーブルの端にちょこんと座り大きな丸い瞳で私の顔を飽きずにずっと見つめていました。私を見つめてくれる大きな瞳を見ると幸せでした。そしてずっと一緒だよ〜と美遊に言うと嬉しそうに抱っこされてました。

 

家探しは今度は慎重になり、少ない資金ではなかなか見つかりませんでした。

私も70歳が近くなり、さすがに焦り始めました。

年金は少なく仕事が出来なくなったら家賃が払えない。

毎日、どうすれば良いのか考えていました。

 

 

その頃、近所の小さい古い家が驚くほど安く売りに出されていて私も買える金額でした。その売家よりは今、住んでいる借家が好きでしたので同じ値段なら買えます。

この借家は築30年でトイレの水道が破損して交換、トイレの床の張り替えなど他にも水回りの修理が続き、年配の大家さんはこの借家を持て余している感じでしたので聞いて見ると同じ値段で売っても良いとの事でした。

 

幸い今、借りている家は自然の中でまあまあ気に入っていました。山の中ですが住宅街の端なので西側は街がずっと大きく広がっていて、車に乗れなくなっても3分でバス停、スーパー、コンビニも徒歩圏内です。

でも、この借家は気にいっているけど欠点もたくさんあり買う決心がつきませんでした。どうするべきか毎日悩んでいました。

 

大家さんが庭に植えていたツツジ。花を見ては美遊が居なくなって何ヶ月と思います。

 

 

 

 

 

 

そんな時、夢で美遊が窓から出て行く後ろ姿を見ました。私の夢は当たった事はありませんが1か月は落ち着きませんでした。何事も無く過ぎて夢は忘れてしまったのですが、2か月後に現実になりました。人嫌いの美遊がたまにしか来ない来客時の騒がしさに驚き網戸を突き破り外に逃げました。

網戸で安心して窓を閉めておかなかった私のミスです。

直ぐに追いかけたのですが家の前の山道を駆け上がる後ろ姿が、夢で見た後ろ姿と同じでした。

 

夏の終わりに居なくなり、直ぐに見つかると思ってましたが帰って来ませんでした。

毎日探しては聞き込みして、コピー屋さんでカラーコピーをたくさん作って仕事の合間に配り、ポスター貼り、新聞にチラシを入れる。捕獲器を借りて庭に仕掛けるなど出来る事はほとんどしました。お金はかかりましたが金額は問題ではありませんでした。最初2件情報がありましたが全く違う猫でした。新聞にチラシを入れても情報は皆無でした。秋が過ぎて冬が始まりましたが美遊の目撃情報は全くありませんでした。

美遊は警戒心が強いので民家を避けて山道を走りそのまま山の中に入って行ったとしか思えませんでした。

冬が来て寒くなり心配で毎日泣いていましたがこの地域にも少しですが雪が積もった時はもう生きてはいないと泣きながら諦めましたが少しの可能性にかけて捕獲器は12月31日まで仕掛けました。

そして大晦日に捕獲器を片付けて泣きながら美遊とさようならして、この借家を購入する決心しました。

人は大きな出来事に直面すると、小さな事は何でも無くなります。

私が、この借家の欠点に迷っていた事も美遊が居なくなった事に比べると大したことでは無く思えて来ました。

 

そしてお正月が明けて家購入の手続きに入りスムーズに家を購入できました。

固定資産税も安くて、とりあえず住む家があれば何とかなります。

 

 

野生のミント。葉に触ると良い匂いがします。そして植物で月日の経過を感じます。

 

 

 

美遊と過ごした濃く短い7年間でした。

私にたくさんの愛をくれました。

そして、美遊を探していた時に知りあった人達は今も有り難い存在です。1人で美遊を探して辛かった私を助けて頂き感謝しかありません。

今でも「見つけてあげられ無くてごめんね」と涙が出ますが、美遊との出会いと別れは不思議な出来事としか思えません。

美遊には本当に不思議な力があったのか?ただの偶然だったのか?わかりませんが、頼りない私を美遊が「僕がいるからね。大丈夫だよ」と以前と同じように大きな瞳で見守っていてくれる気がします。